「半減期 私の生きた20年」
  

 (ド イツ/制作:デンクマルフィルム/監督:イリーナ・コセアン/80分/2007年)

 初めてデモに参加したのは4歳の時、
 確か1986年、 チェルノブイリ原発事故の後でした。
 白装束の人たちが黄色い樽を転がしながら歌っていました。
 私も大きな声で歌いました。

 週末になると、父はヴァッカースドルフという村に出かけました。
 樹木を守るために−と私は思っていました。
 私は一度も連れていってもらえなかったのです。

 今、私は当時ヴァッカースドルフで闘った人たちと同世代になりました。
 何がこの人たちに9年以上にわたる抵抗を続けさせたのか。
 その勇気、体力、時間。
 私にとってヴァッカースドルフは神話のようになりました。
 その背景に何が隠されているのか。
 そして今、何が残っているのか。
 その痕跡を尋ねたい・・・
                       (監督:イリーナ・コセアン)

 〜ドイツが脱原発に進んだ源を探る〜

映画紹介 
1980年代に使用済核燃料再処理工場が建設されていたヴァッカースドルフは、
当時ドイツの原子力vs脱原子力の焦点となっていた。
国中から若者が集まり、村人達とともに、毎週日曜ごとにデモが繰り広げられた。
その様子は映画『核分裂j過程』に描かれている。
1989年に建設は中止になった。
ヴァッカースドルフの闘いは、その後のドイツが脱原子力に政策転換する
きっかけとなるものだった。

『半減期〜私の生きた20年』は、イリーナ・コアセンという24歳の女性が、
ヴァッカースドルフの今と、当時抵抗運動を闘った村人や若者、建設推進当事者
などを訪ね、考察する。
『核分裂過程』の制作者が当時の映像を提供するほか、若い監督の初めての
作品制作を支えている。

世代から世代へ、経験から経験へ、伝えられて行くものは何か。
闘うことはその人の人生にどんな意味を残すのか・・・


*この映画は、ドイツ第2テレビが募集した番組企画に応募した2000本もの
企画の中から、選ばれ製作された。              







 映画「核分裂過程」はこちらから

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