今年2月23〜24日に、原子力資料情報室主催の「プルトニウム政策国際会議2017」が開かれ、当初、
ゲストとしてドイツから、『核分裂過程』 『故郷のために』 『半減期』に登場した
イルムガルト・ギートルさん(88歳)が来日する予定でした。
しかし、18時間に及ぶ旅程はリスクが大きいとドクターストップがかかり、代わってビデオ・メッセージが
作られました。撮影・編集したのは、『核分裂過程』の共同監督の1人、クラウス・シュトリーゲルさんです。
アーカイブ映像も入れて、素晴らしい17分の短編が誕生しました。
イルムガルト・ギートルさんが日本の私たちに向けて直接に語るビデオ・メッセージです。
ヴァッカースドルフの9年間にも及んだ粘り強く激しい再処理工場反対運動を根底で支えていたものは何か。
核・原子力の問題を超えて、強く深く心に響きます。
ドイツではヴァッカースドルフ30周年として今年1月にミュンヘンで『核分裂過程』『半減期』が上映されました。
その紹介記事は
「ドイツの原子力産業の歴史は、抵抗運動の歴史とも言える。政治とはまったく関わりのなかった人々が
両手に思いを握りしめて、街中に(デモに)出て行くという歴史である。…」
と始まります。
脱原子力を政策として選択したドイツ民衆の力の源泉を探りながら、現代の日本を考えたいと思います。
↑ 『核分裂過程』 『故郷のために』 『半減期』 に登場したギートルさん
*プルトニウム政策国際会議2017については http://www.cnic.jp/
*ドイツ・バイエルン放送が最近のギートルさんを紹介した番組がyoutubeで見られます。
ドイツ語ですが。
https://www.youtube.com/watch?v=M2gNiRxFhrI